ウォーターサーバーは停電しても使える?水が出る機種・出ない機種と災害時の備え

ウォーターサーバー

台風や地震などの災害による停電。「もし今、停電したら、このウォーターサーバーから水は出るのだろうか?」と、暗闇の中で不安を感じたことがある方も多いのではないでしょうか。

結論から言うと、ウォーターサーバーは停電しても水が出る機種と、出なくなる機種があります。

大きな違いは、「電気を使わずに水を取り出せる構造になっているか」です。

特に、ボトルをサーバー上部に設置して重力で給水する「上置き・コック式」は、停電時でも常温水を取り出せる機種があります。一方、ポンプで水を吸い上げるタイプや、出水に電子ボタンを使うタイプは、停電すると給水できない場合があります。

そのため、災害時の備えとしてウォーターサーバーを選ぶなら、料金やデザインだけでなく、「停電したときに、電気なしで水を取り出せるか」を事前に確認することが非常に重要です。

この記事では、停電時に水が使える・使えないの見分け方や、今お使いの機種の確認方法、災害に強いウォーターサーバーの選び方について、現実的な防災目線からわかりやすく解説します。

停電時に水が出る?給水方式による違い

停電したときにウォーターサーバーから水が出るかどうかは、サーバーの「給水方式」によって決まります。「ボトルが上にあるから絶対に使える」とは一概に言えず、電源を必要としない給水構造であるかが判断のポイントとなります。

給水方式ごとの停電時の動作イメージは、以下の通りです。

停電時に水が出る?給水方式による違い

給水方式停電時特徴・ポイント
上置き・重力式 + 手動コック電気を使わず、重力と物理的なコック操作で給水できる機種が多い。
上置き + 電子ボタン式△ / ×給水バルブの開閉に電子操作が必要なため、停電時は給水できない場合が多い。
下置き + ポンプ式△ / ×水を下から汲み上げるポンプが停止するため、原則給水不可。ただし非常用キットがあれば利用可能。
浄水型・水道直結△ / ×電源の停止に加え、地域の「断水」が発生している場合は利用できない。
浄水型・給水タンク式△ / ×給水方式(電子ボタンか手動コックか)や、機種ごとの仕様による。

なぜ停電すると水が出なくなる?電気を使う構造の違い

ウォーターサーバーが電気を必要とするのは、冷水や温水を作るためだけではありません。「水を蛇口(コック)まで運ぶため」に電気を使っている場合があります。

例えば、ボトルが足元にある「下置き型」は、電動ポンプを使って水を上に引き上げているため、停電すると水を汲み上げられなくなります。また、ボタンを軽く押すだけで水が出る「電子ボタン(電磁弁)式」も、バルブを動かすのに電気が必要なため、停電中は作動しません。

一方で、つまみを押す・レバーをコップで押し込むといった物理的な操作(手動コック式)で、かつボトルが上部にある「重力式」であれば、電気を使わずに水を取り出すことができます。

今使っているウォーターサーバーが停電時に使えるか確認する方法

「我が家のサーバーは、もしもの時に水が出るの?」と気になったら、以下のステップで確認してみましょう。

今使っているウォーターサーバーが停電時に使えるか確認する方法

  1. 給水ボタンやレバーの形状を確認する
    指先で軽く押す「電子ボタン」タイプですか?それとも、レバーを押し込んだり、つまみを回したりする「手動コック」タイプですか?手動であれば電気なしでも動く可能性が高くなります。
  2. ボトルやタンクの位置を確認する
    ボトルが下部にある場合、原則としてポンプの電気が必要です。上部にセットされている、あるいは上部に貯水タンクがあるかを確認します。
  3. 非常用バルブ(非常用キット)があるか確認する
    下置き型などで停電時に本体から水が出ない機種であっても、メーカーによっては「非常用コック」や「非常用給水ポンプ」などの防災オプションを販売している場合があります。これがあれば、ボトルから直接給水が可能です。
    ※例えば、人気のコスモウォーターなどでも、停電時やアウトドアで役立つポータブルスタンドなどの周辺グッズが用意されています。
  4. 最終的にはメーカー公式の「停電時マニュアル」を確認する
    構造的に水が出そうに見えても、衛生維持機能の停止を考慮して「停電時はコンセントを抜き、使用を控えてください」と推奨しているメーカーもあります。必ず公式ホームページや取扱説明書を確認してください。

停電中にやること・やってはいけないこと

実際に停電が発生した際、ウォーターサーバーの取り扱いでパニックにならないよう、以下の注意点を守りましょう。

  • コンセント(電源プラグ)を抜く
    停電から電気が復旧した際、一時的に急激な過電圧(過電流)がかかり、ウォーターサーバーの基盤が故障するリスクがあります。停電が起きたら一度プラグを抜いておくと安全です。
  • 温水側のコックは触らない
    停電すると、温水タンクの加熱・保温機能はストップします。タンク内の温度が下がると雑菌が繁殖しやすくなるため、温水側の利用は控え、どうしても必要な場合は常温水(冷水側)から取り出してカセットコンロ等で沸かすようにしてください。
  • 衛生状態を最優先にし、メーカーの案内を順守する
    自動クリーン機能が作動しない停電中の水は、衛生面の管理が難しくなります。「停電時に取り出した水は加熱して使う」「復旧後は数リットル通水してから使う」など、メーカーや機種ごとに指定されたルールに必ず従ってください。

停電が復旧した後の対応

電気が復旧したら、すぐにプラグを差し込むのではなく、以下の手順を踏むのが推奨されます。

  1. 本体に水(ボトル)がセットされているか(空焚き防止のため、空の状態での通電は避ける)。
  2. 電源プラグをコンセントに差し込み、各種ランプが正常に点灯するか確認する。
  3. 冷水・温水が正しく出るか、異音や水漏れがないかを確認する。

ウォーターサーバーは災害時の備蓄になる?

「ウォーターサーバーがあれば、ローリングストック(日常備蓄)になるから防災対策は完璧」と言われることがありますが、過信は禁物です。より現実的な備えを考えましょう。

ウォーターサーバーは災害時の備蓄になる?

必要な水の目安と備蓄量

災害時の備蓄水として推奨されているのは、「1人あたり1日3L(3日分で9L、できれば1週間分で21L)」です。4人家族であれば、3日分で36L(一般的な12Lボトルなら3本分)が必要になります。

ウォーターサーバーを契約していると、常に数本の未開封予備ボトルが自宅にある状態を作りやすいため、ローリングストックとして非常に機能します。しかし、以下の限界も理解しておく必要があります。

  • サーバー内の水をすべて「安全な備蓄水」と考えない: 停電時間が長引くと、サーバー本体内の水の衛生状態は低下するため、確実に使えるのは「未開封のボトル」と考えた方が安全です。
  • 保管スペースの確保が必要: ボトルを複数本ストックしておくには、相応の場所が必要です。事前にウォーターサーバーの設置場所・必要スペースを把握し、無理のないストック計画を立てましょう。

市販のペットボトル水との併用が最もおすすめ

ウォーターサーバーの予備ボトルだけに頼るのではなく、市販の2Lペットボトル(長期保存水など)も併せて備蓄しておくのが最も現実的で安全です。ペットボトルであれば避難所へ持ち出す際にも便利です。

「防災のためにウォーターサーバーが必要か迷う」という方は、一度ウォーターサーバーがいらないとされる理由・デメリットも合わせて確認し、ご自身のライフスタイルに本当に合うか検討してみるのも良いでしょう。

防災目的で選ぶなら?5つのチェックポイント

これから「災害時の備え」を意識してウォーターサーバーを導入・変更する場合は、以下の5つのポイントで選ぶのがおすすめです。

防災目的で選ぶなら?5つのチェックポイント

① 電気なしで水を取り出せる構造か

最も重要な基準です。停電時に少しでも水が取り出せるよう、物理コック式や、電気を使わずに給水できる仕様のサーバーを選びましょう。

② 非常用給水キットが用意されているか

ボトルを足元に置く「下置き型」や、デザイン性の高い「電子ボタン式」であっても、災害時用の「ボトルに直接取り付ける手動バルブ(非常用コック)」がオプションで用意されている場合があります。これがあれば、停電時でもボトルから直接給水が可能です。

③ 未開封の水をローリングストックしやすいか

ボトルの配送本数や周期が調整しやすく、常に一定数の未開封ボトルを無理なく自宅にストックしておけるかどうかも重要なポイントです。

④ 災害時の配送ルールや休止条件を確認する

大規模な災害時は、配送網の混乱により一時的に水が届かなくなる可能性があります。また、逆に水が余ってしまった際に「配送スキップ(一時休止)」がスムーズに行えるか、手数料の有無なども確認しておきましょう。

⑤ 停電時の「温水利用」に過度な期待をしない

停電すると、当然ながらお湯を作る機能は停止します。「停電時でも温水が出る」という過度な期待はせず、お湯はカセットコンロなどで沸かす前提で、サーバーには「常温の飲料水の確保」という役割を持たせるのが最も現実的です。

防災に向いているウォーターサーバーのタイプ

防災・停電への強さを重視する場合、以下のいずれかのタイプを選択するのが賢明です。

  • 上置き・手動コック式: 停電時でも普段通りコックから水が出る、最も防災性能が高い王道タイプ。
  • 下置き + 非常用キット対応: 普段はボトルの持ち上げが不要で使いやすく、万が一の停電時には非常用バルブでボトルから水を抜き取れるバランス型。
  • 浄水型(給水タンク式): 停電時に手動給水できる機種であれば使えますが、同時に「断水」が起きた場合は水道水が補給できなくなる点に注意が必要です。

まとめ:ライフスタイルに合わせて「もしも」に備えよう

停電や災害は、いつ発生するか予測できません。ウォーターサーバーは、停電時の給水方式を正しく理解し、予備ボトルをストックしておくことで、万が一の際の非常に心強い命綱になります。

「日常の使いやすさ(デザイン・ボトルの重さ)」と「停電・災害への備え」のバランスを天秤にかけながら、あなたのご家庭にとって最適な選択をしてください。

「防災面も含めて、トータルで優秀なウォーターサーバーを比較したい」という方は、以下の総合おすすめランキング記事をぜひ参考にしてみてください。

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